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「年末年始本屋に行こう」キャンペーンの実績報告

2018年2月22日

各位

一般社団法人日本雑誌協会
一般社団法人日本出版取次協会
2017-18「年末年始本屋さんに行こう」キャンペーンの実績について

 日本雑誌協会、日本出版取次協会が共同で実施した17年-18年年末年始「本屋さんに行こうキャンペーン」の実績がこのたびまとまりました。次のとおり報告いたします。

 出版関係業界の幅広い協賛・協力によって、すそ野の広いキャンペーンが実現しました。関係各位に、深く感謝申し上げます
*協賛・協力団体・企業)日本製紙連合会、大日本印刷、凸版印刷、共同印刷、図書印刷、日本図書普及、
 インテージテクノスフィア、ハウス食品、コミック出版社の会

「キャンペーン」 店頭 PR 活性化策概要

 2016年12月31日(土)に初めて年末特別発売日(年末年始発行特別商品を集めて発売)を設け書店活性化を軸にキャンペーンを実施しました。今回は17年12月29日(金)と18年1月4日(木)の2日間特別発売日を設定し、定期雑誌と特別商品を発行。17年12月29日から18年1月8日までのキャンペーン期間で、書店売上で前年を上回ることを目標に掲げました。特別発売日の2日間は前年を上回ったものの、キャンペーン期間では目標に届きませんでした。ただし、最近の市況トレンドに照らしますとキャンペーン効果によって、売上数値は相当レベル底上げされことは確実です。
 今回は、昨年のキャンペーンでの書店、読者からの声を踏まえて、PR告知で、早めの対応をしたのが大きな特徴です。
 17年11月21日に雑協取協合同で記者会見(業界紙、一般紙、ネットメディア等30社が参加)を開き、キャンペーン内容、年末年始の商品リストを配布。12月27日にも年末年始発行商品リストを雑誌協会ホームページに掲載しました。
 PRでは、雑誌協会加盟出版社の12月発売雑誌約160誌に告知を掲載、12月29日当日の全国紙(読売新聞)に1ページカラー広告を掲載したほか、地方紙13紙にも半5段の広告を掲載。地方紙では、広告掲載紙以外の紙面でも、告知記事等のPRがほぼ全国で掲載されました。前回に比べてPRの幅は大きく広がったといえます。昨年のようにテレビ報道はされなかったものの、在京ラジオ局が複数、キャンペーンを取り上げました。
 書店活性化策では、参加書店数の増加を実行、コミック出版社の会(15社で構成)の協力によるキャラクターしおり(15種類)、キャラクター画像によるスタンプ風画像(同)の効果により、前年比約3倍の応募者数の増大につながりました。
 前回好評を得たレトルトカレー配布も参加書店、配布数を増大。さらに、SNS雑協公式ツイッターによる「#年末年始は本屋さんに行こう」を読者・消費者向けに実施しました。雑誌協会加盟各社、各編集部の協力もあってフォロワー数が大きく増大、ツイート数もこの種のキャンペーンでは想定以上の効果があり、関連のプレゼント応募企画もあり、読者・消費者へのリーチは確実に広がりました。

<各分野の実績> 書店店頭売り上げ

 12月29日、1月4日の特別発売日は、前年比プラス。雑協・取協の目標にした12月29日~1月8日までの期間では94.8%(キャンペーン実施店95.2%)と前年を上回ることは出来なかった。ただし、昨年の雑誌市況トレンドに照らすと、キャンペーン効果が数ポイントアップにつながった。
 具体的には、取次4社のPOSデータ(調査軒数4666軒)の定期誌の売上では12月29日、30日、1月4日、6日及び1月1日~4日合計では前年比を上回った結果になっている。しかしながら、昨年の12月31日特別発売日や、正月3が日などは、売上面で健闘できなかったことが反省点である。
 キャンペーン期間に発売された雑誌のうち、売上上位誌のなかでも、年末発売誌では女性向け、児童向け雑誌(nicola、てれびくん、たのしい幼稚園、おともだち等)に前年を上回る銘柄が多く、年始発売では、週刊誌、コミック誌、月2回刊誌、(ヤングジャンプ、週刊ポスト、花とゆめ、Tarzan等)などで前年を大きく上回る雑誌が見られた。
 特別発売誌の中でも、以下の雑誌は売上を伸ばし、重版にも至っている。
 「続日本100名城公式ガイドブック」(学研プラス)週刊ニャン大衆(双葉社)「キン肉マンジャンプ」(集英社)「熱愛プリンス お兄ちゃんはキミが好き 8」(宙出版)
*2016年12月31日特別発売日~1月4日までは雑誌は前年比プラス。書籍を含めた総合では前年同期日97.5%。

「キャラクターしおり」書店店頭キャンペーンと「スタンプ風画像」全員プレゼント

 全国約2,500店(前年約2,200軒)で、年末年始に配布した「キャラクターしおり」(コミックキャラクター15種類)裏面のQRコードで応募すると抽選で図書カードNEXT贈呈、キャラクタースタンプ風画像(全員プレゼント)の応募数は16 万5,129 件と昨年の同期間の3.1倍に拡大。このうち図書カードは144,128件、スタンプ風画像は24,109件に達した。図書カード応募のうち女性60.4%、男性39.6%。注目すべきは10代~34才の占有率が51.1%(前回38.1%)、に増大。スタンプ風画像も最多応募数が10代30.1%、次いで20代20.4%と若い層に浸透。コミックキャラクターの効果が反映した。
 図書カードNEXT1,134名(いい雑誌)に抽選でプレゼント(5,000円分34名、1,000分100名、500円分1,000名)、しおり枚数 1軒1,500枚(年末900枚、年始600枚)。前年は年末に500枚)。書店掲示ポスター(A2)1枚 POP(A5)5枚 
 「図書カードNEXT」の当選者への配布は、図書普及の協力もあってスマホに送信する形でネットギフトが初めて実現した。図書カードの活用の幅を広げた。
 応募者のアンケート結果では、「おもしろい」「またやってほしい」が73.8%(前回73%)、年
 末年始の新刊を「知ってたし買った」が17.2%(前回5.6%)であり、「買った」読者は58.2%(前回18.2%)、「知ってた」読者は24.6%(前回14.6%)とアップ。今回は定期誌・コミックスを含んだ「年末年始の新刊」で認知度が上り、新刊とキャンペーンが相乗効果をもたらした結
 果といえる。書店からは、コミック「キャラクターしおり」は店頭で購入機会につながった、若い人たちの関心も引き付けたという声が寄せられた。

*昨年の「おみくじしおり」の応募総数は52,858件(12月31日~1月16日)うち図書カードプレゼント50,845、創刊誌画像閲覧応募数は2,002件、両方応募が1,841件。運営は昨年同様、角川アスキー総合研究所。

レトルトカレー(ハウス食品様協力)

 ハウス食品様のご協力のもと、前回好評を得たレトルトカレー配布は実施書店軒数全国200軒(前年130軒)軒あたり配布数も420個(前年240個)総数84,000個と、軒数、店舗あたりの個数も増やすことが出来た。
 また今回はレトルトカレーの書店までの配送(沖縄を除く)を、取次便で送付することが取次協会の協力で実現した。
 書店でカレーという意外性が殊の外、消費者に受け入れられ、協力をしてくださったハウス食品様からは、常に集客のある書店という場にて、カレーのサンプリングが叶うことは、ハウス食品サイドも効果が大きいと評価してくださっている。
 情報発信メディアである雑誌と文化ステーションでもある書店店頭の活用方法に可能性を見い出せる施策であると考えられる。

雑協公式ツイッターキャンペーン

 雑協公式ツイッターのフォロワー数は、1月8日キャンペーン終了時点で約1万6,000と昨年12月29日キャンペーンスタート時に比べ約2.4倍に拡大しました。総リーチ数は約1029万、リツート約5,000はこの種のキャンペーン2,000~3,000に比べ好反響。スマホ世代の20代はじめ若い層からのアクセス、応募が多かった。こうした直接読者、消費者へのプロモーション展開が昨年に比べて格段に広がり浸透しました。このキャンペーンは認知を軸に展開した。
 「#本屋に行こう」「あなたのおススメの本屋」「好きな本屋」をつぶやいてもらい、抽選でプレゼント)レトルトカレー1年分(毎日コース360個、毎週コース60個)各1名、図書カード(10万円分1名、1万円32名)総勢34(ザッシ)名に抽選でプレゼント。カレーへの興味が大きかったという。各加盟出版社編集部サイトとも連携。運営は専門会社「シグナル」に委託

新聞等のPR

 前年同様、読売新聞全国版カラー全面(12月29日付朝刊)。新規に北海道新聞、中日新聞、東京新聞、西日本新聞、中国新聞、信濃毎日新聞、京都新聞、福島民報、山陰中央新報、日本海新聞、河北新報、新潟日報、岩手日報、朝日新聞(東京版・大阪版)に半5段広告を出広。地方紙広告研究会の協力があって、全国の地方紙でパブリシティ、記事が掲載された。
 とくに地方紙PRでは地元のカレー配布書店や「キャラクターしおり」配布店を取り上げたところが多く、来店促進に効果があった。こうした地方紙でのPRによって、地域に根差したきめの細かいキャンペーン展開が浸透した。

研究機関、書店、読者の声

「出版科学研究所」年末年始市場の分析

 平成29年度年末年始の取り組みについて、POS前年比は12月29日~1月8日で前年比5.2%減。書籍は同1.9%減と健闘したが、定期誌は同6.1%減、ムックは同8.0%減、コミックは14.9%減と減少。コミックは前年度、推定発行部数30万部を超えるタイトルが5点発売されたのに対して今年度は1点のみと大物新刊が少なかったため大幅に下回った。ニューメディア商品は同7.0%増と好調。
 定期誌に注目してみると、12月31日から3日までは前年プラスで推移していたこともあり1割以上のマイナスだったが、今回特別発売日に設定した12月29日と1月4日はプラス。29日は前年プラスだったにもかかわらずそれをさらに上回っており、4日に関しては2割増を示した。12月29日~1月8日では約6%減となったが、推定販売金額で1割近いマイナスが常態化している雑誌市場を鑑みれば一定の成果があったと言える。なによりキャンペーン実施店の来客数は非実施店に比べ2.0%プラスになるなど集客効果があった点は非常に大きい。

書店の声

 「事前に告知を開始し、お客様誘導につながった。前年の施策を覚えているお客様も来店された。昨年5月にコミック売場を増床しており、キャラクターしおりも好評でした」(八重洲ブックセンター本店)「カレーは配布好評で当日配布終了。しおりも年末年始にご来店される方が多く、使い勝手が良く配布もスムーズだった」(ジュンク堂池袋店)「カレー、しおりともお客様に喜ばれていた。児童誌、パズル誌が好調」(旭屋書店池袋店)「幅広くお客様にご案内やプレゼントのお渡しができたのは良かった。お客様の反応も良く、集客アップにつながった」(明正堂アトレ上野店)「毎年同じタイミングで実施することで、お客様を呼び寄せることができると思う」(ブックスキディランド亀有店)
 「カレーはお客様に驚かれた」(グリーンブック籠原店)「上毛新聞(12月30日付)にキャンペーン記事が掲載され集客につながった」(群馬・煥乎堂)「お客様の反応は良く、実用性のあるプレゼントが手渡しできるので良い企画だと思う」(TSUTAYA南アルプスガーデン店)
 「カレー企画はお客様に好印象を持たれた。しおり効果もあり1月4日は前年比31.7%増と好影響」(紀伊國屋書店梅田本店)「家族連れ中心に喜ばれた。新聞広告を見て来店された方もいた。来店数は前年を超えたと感じる。幼児幼年誌、児童書が特に好調であった」(大垣書店イオンモール京都桂川店)

読者の声 ツイッターのコメント抜粋

 「本屋さんで雑誌を買ったらオマケにカレーをつけてくれました。斬新」など、カレー配布に好印象のコメントが多かった。
 「地元の本屋さんがキャンペーンの対象店舗になっていたのが嬉しかった」「本、本屋好きには楽しいキャンペーン」「日ごろ気になっている本を、この機会に買いたいな。本屋に行くと興味がある本が結構見つかるしね」「子どもたちと本屋さんに行ってきました。雑貨の福袋も眺めてゆっくり楽しめました。やっぱり本屋さんは楽しい」「今も昔も本屋さんの雰囲気が大好き!本屋さんでゆっくり流れるあの時間がたまりません。本は選ぶ楽しみと読む楽しみがあるから最高ですね」「息子も本屋さんを喜ぶので、よく連れていきます。クリスマスプレゼントも図鑑でした」「年末年始とも本屋さんに行きました。キャラクターしおりも楽しい。店舗限定の特典があるともっと嬉しいです」

(お問い合わせ)
一般社団法人日本雑誌協会
電話03⁻3291⁻0775
一般社団法人日本出版取次協会
電話03⁻3291⁻6763